当研究会は,当面の間は私が授業者となり,愛知教育大学の先生や大学院生,学生とともに,授業見学と研究協議をおこなうものです。
4/23(火)に第1回を開催し,高校1年生の「数学Ⅰ 数と式」の第5時限目の授業を行いました。当該授業の目標は「多項式の一部を単項式として捉えて因数分解する方法を理解すること」「2種類の文字を含む式の因数分解で,次数と係数に着目して,どのように式変形するのがよいかを生徒が自ら見つけること」の2点でした。
研究協議では,①指導系列についてと,②因数分解の意義指導の2点について深く議論しました。
①について:
教科書では,2種類以上の文字の次数が異なる問題があり,その後,次数の同じ式の問題という順序です。しかし,生徒の思考プロセスを考えれば,教科書の順序を逆にした指導系列のが良いと感じ,そのように授業しました。おおむね賛同いただいたものの,さらなる改善の余地もご指摘いただきました。
②について:
本授業においても,(x^2-9)(y^2+4) という式まで計算して終わっている生徒も多くいました。たしかに因数分解の定義からいけば問題なしです。因数分解はできるところまでしなくてはならないよと「暗黙のルール」として指導してしまうのは"楽"ですが,果たしてそれで良いのか。因数分解の意義,もっと言うとまで踏み込まなくては指導ができないと思われるこの問題に,この段階でどうアプローチすべきか議論することができました。
この授業研究会は,大学の先生方や大学院生からの多くの気づきを得られる貴重な時間となっています。今後も月に1,2回のペースで開催し、このブログを通じて研究会の様子を発信していきますので,興味のある方はぜひ参加してください。
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